【データ】R-1グランプリ2022 採点結果データ分析 1stもファイナルも紙一重の連続

新生R-1グランプリ2年目になり、ますますヒリついた戦いが見られた今年。
しかしまたまた採点方法や審査員数が代わり、
個人的にも見逃せない大会となりました。
遅ればせながら、採点データをいろんな角度から見ていきたいと思います!

作成日:2022年3月9日

毎度で申し訳ないですが、
またまた申し訳エラそうに「敬称略」で分析させていただきます。
※ あくまで点数・傾向に関しての分析であり、審査や大会に関する批判の意図などは全くありません

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R-1グランプリ 2022 採点結果

1st ステージ

では、ファーストステージの点数から見てみます。

※審査員ごと最低点を青字、高得点3つを赤字で示しています

まず、昨年の7人審査から5人審査に変わり、8人中2名のみがファイナル進出。
5人審査なので得点差がつきにくい大会にはなっていますが、
なんと3人が2位で並ぶ珍事が発生
しました。

そして賞レースの勝ち筋の一つは、
「まんべんなく高評価」なのですが、
特筆すべきは、ZAZYの点数が高評価3人低評価2人
という、
極端に評価が割れたものの1位に躍り出た
事です。
これはなかなか見られる光景ではなく、5人制が産んだ珍事とも言えるかもしれません。

逆に、
お見送り芸人しんいちには「まんべんなく高評価」の好例が出ており、
誰からも1位評価を得ていないのに同率2位に立った
ことです。
そしてご存知の通り、後に投票により2位通過を果たします。

紙一重で上回っていた、お見送り芸人しんいち

さて、同率2位が3人となり、決選投票を行った結果がこちらです。

気になるのは、「つけた得点」がそのまま投票に反映されていたのか?です。

得点を上からまとめたのが、こちら。

陣内さんのみが渡部おにぎりから鞍替えしてお見送り芸人しんいちに投票していますが、
もし仮に「吉住2票しんいち2票おにぎり1票」
で再投票となっていても、
おそらくは陣内さんがお見送り芸人しんいちに再投票していた
と思われます。

しかし、よく見るとザコシショウがおにぎりとしんいちで同率93点だったのを、
しんいちに投票しています。
これがもし陣内さんとザコシさんがおにぎりに投票していたら、
また違った世界線が存在していたことでしょう。

どのみちギリギリですが、
1票差でお見送り芸人しんいちが2位で決勝ステージへ進出。

前代未聞の大珍事

ここで合計点を上から順におさらいです。

今年は1位が464点、2位が463点で3人が並ぶという、
強烈な「上位だんご状態」の前代未聞の珍事が発生しました。

グラフをみても、
上位4組が5位以下に4点以上離し、やや抜けていたことが分かります。

この要因はどこにあったのか、審査員ごとの採点傾向から読み解いてみます

上下差をあまりつけなかった採点

審査員ごとの採点傾向がこちら。

※「バリエーション」「何通りの点数でつけていたか」

得点偏差(ばらつき)が最高でもバカリズムさんの2.29。
さらに、最高と最低の得点差が全員が5点から7点差に収まっており、
これは8人に対して審査員全員がほとんど差をつけなかったことを表しています。

これだけ狭いと、
だんご状態になるのも無理はありません。
5人審査ならもっと差をつけないとこういう事が起こってきます。

また、バカリズムさんは、平均点こそ際立って低かったですが、
8人に対して、1点差きざみで8通りの点数をつけていました。
つまり1点差ずつで完全に「順位付け」をしていたことになります。

五審三採用でも見てみる

ここで少しお遊び。
スキーでよく使われる、最低点と最高点を除く五審三採用をやってみます。
よく審査のばらつきをなくすために使われる審査法です。

すると、
順位こそほぼ変わらず、事なきを得るように思えるのですが、
ここで、この審査方法の大きな欠点が判明します。

平均点が低いバカリズムさんの審査が、すべて無かったことになるのです。
最高点をつけた吉住さんの得点ですら除外対象です。

よくこの方法は極端な審査を取り除くために使われますが、
無難な審査をしていても平均点が低い/高いだけで除かれる欠点があります。
今回のケースでは不適切だという事が分かりました。

もっとも「平均的な審査」は誰か?

こちらもちょっとお遊びです。
2019年のM-1で、松本人志さんの点数付けが完全に最終順位と一致していたことが話題になりました。
この大会でも見てみることにします。

完全一致と言える方は居なかったですが、
一番近いのはザコシショウでしょうか。
3位4位が違うのみです。
そろそろザコシさんの「バランス感覚」にはみんなも気づいてる頃かもしれないです。

もう一つ面白いのは、
ザコシさん以外は3位のお見送り芸人しんいちが、
総合では2位、そして通過まで果たした事
でしょうか。
珍しい結果と言えると思います。

 

ファイナルステージ

今年は、昨年の3人決勝進出、得点制から変わり、
2人決勝進出、そして投票制になりました。

そして結果がこちら。

またしても、1票差でお見送り芸人しんいちの優勝となりましたが、
ここでまた気になるのが、1stの得点上位からそのまま投票されたのか?です。
つまり決勝のネタを見て「鞍がえ」をしたのかどうか。

その一覧がこちら。

なんと5人中3人が、
1stステージからの「鞍がえ」。
そして、鞍がえの結果また3票・2票
に。

「吉本審査員票」を2つ獲得したZAZY(ずっとあなたと ずっと吉本)でしたが、
同じ吉本興業・野田さんの勇気ある「鞍がえ」により、
お見送り芸人しんいちが3票を獲得!

1stの決選投票に続き、こちらでもギリギリの勝利。
そして中身を見てみれば、歴史的大波乱
が起こっていました。

勝因はなんだったのか?

個人的に思うことを言います。

フリップを進化させ、映像やカメラまで使いこなすZAZYさんに対し、
お見送り芸人しんいちさんはギターと歌・ミニコントという「むき出しの芸」で勝負してきました。
そして、意味不明だけどお腹を抱えて笑う芸 vs 分かりやすいけど毒の強い芸のぶつかり合い。
どちらの
優勝でも納得と思います。

しんいちさんは、
その歌の内容から「人を傷つける笑い」と評されることもありますが、
何年も前から炎上をしてはギリギリのところを攻め続ける、
いわば「毒のスペシャリスト」です。

むしろフリップや映像など道具を使えば、
彼の伝える毒の力は強くなりすぎていたかもしれない。
そういう意味でもギターと歌とミニコントだけで勝負してきた事に勝因があったのかな
と思っています。
その笑える毒の量の見極めが、ZAZYさんの笑える意味不明さの見極めよりも勝っていたのかなと。

これは、毒のスペシャリストが、その自身の毒の力を見極め、
むしろ人々に免疫力をつけるワクチンへと進化しているのだと、
うまい事ゆうて締めたいと思います。

さいごに

今年もピン芸の最高峰、
その名に違わず、めちゃくちゃ笑いました!😄😄

新生R-1グランプリも2年目、
去年よりも進化しており、まだまだ進化する気配を感じます。

今年も春先に極上の笑いをありがとう!🙇‍♂️🙇‍♂️

長々と読んでいただき、ありがとうございました。
そいではまたー

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